五連七彩

大井町線沿線に生息しています。

SONY PCM-D10

この録音機で録られた音源を聞きたい方は、記事の最後まですっ飛ばしてください。

 

この先追記する可能性があります。


 

こんにちは。

 

先日カメラが壊れたのを話題にしたと思いますが、新しいカメラを見るうち、あまりの値段の高さに違うものが欲しくなってきたんです。

どうせカメラに金使うなら、違うものを買ったほうがいいのでは?と。

最近はカメラの出番もスマホに取られて減り気味でしたし…。

 

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左右の差

で、これを見ていただきたい。

これはバイノーラル録音した電車の走行音の一部なのですが、いくら何でも左右に差がありすぎます。

前からこんな感じではあったのですが、少しずつ状況が悪化しついに編集でも手に負えない状況に。

「これを何とか解消したい。こっちにお金使ったほうがいいじゃないか!」

となってしまったわけです。

 

(いろいろ試した結果これの原因はどうやら録音機本体のようでした。

イコライザと音量調整を繰り返し何度も試しましたが左右差の違和感が消えることは無かったです。どういう原因でこうなってしまったんでしょう。)

 


 

買っちゃいましたよ。

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念願

SONY PCM-D10。1月に出たばかりで、文字通りの最新機種です。

今まで買った録音機は中古や型落ちで値崩れしたものばかりで、新品のものは実に6年以上ぶり。この心躍る感覚は久々です。

 

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存在感

箱を開けるといきなり録音機が目に飛び込んでくる、というこの梱包方法から既に高級感があります。

とにかく安いものばかり買ってきた私にとっては胸を打つ演出でした。

 

早速取り出してみましょう。

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でかい。

大きさとしては500ml入りのペットボトルと同じくらいです。でかい。

分厚さもそこそこあるので、外箱の写真のように立ちます。

確かなずっしり感と持ちやすさがありますが、お世辞にも「手の中に収まる」とは言い難い大きさです。

 

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本体左側

電源スイッチだけがザラザラになっていて、触るだけですぐ分かります。他のスイッチと共用になっておらず、なおかつこれだけ目立つのは使い方によってはかなりありがたいですね。

 

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本体右側

ぶれててすみません。指写るよりマシ

左側の赤い端子はマイク用で、きっちりプラグインパワーにも対応しています。

開封後、何もいじらずにここにマイクを入れても録音できるようなスイッチ位置で箱に入っていました。

 

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本体下部

XLR端子が並んでいます。私には今のところ必要ないのですが、導入を検討しているマイクの関係上、新しいものを買うにあたって外せない代物でした。ありがてえ…。

(この後カバーを買って保護しておきました。)

 

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上部マイク

A-B入力、X-Y入力の切り替えが可能で、動きます。

マイクを外側に向けても本体からはみ出さないのは嬉しい設計ですね。

 

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裏側

電池を交換する時以外は使わなさそうです。

 

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圧巻

電池は堂々の単三4本使用。写真の青い電池は付属品として付いてきたものです。

 

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付属品類

その他の付属品はシンプルで、風防、ケーブル、キャリングポーチと説明書3種類です。イヤホンやSDカードなどは無いです。

Windows用ですが、音声編集ソフトが付いてくるのは驚きましたね。

 

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接続時

 

 

ということで、買った日の夕方から早速テンションMAXで走行音収録に出かけました。

 

1か月ほど使った感想を、シロウト走行音鉄視点でだらだらと書いていきます。

 

 

 

 

▐ 静音に対しての強さ


 

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1~2

まず、レベルを1と2の間あたりに合わせて録ってみた走行音がこれです。

今まではレベル5/100とかで録ってきたのでこのくらいかなと思っていましたが、甘かったです。多分失敗、音量を上げればきっとホワイトノイズが…

 

…と思っていたのですが、20db以上増幅したにも関わらず、ホワイトノイズは私の従来機に比べてあまり目立ちませんでした。

さすがに多少の歪みを感じる部分はありましたが、静かな停車中であってもホワイトノイズに消されずに隣の車両のSIVの音や、周辺を走る車の音を捉えてくれていました。これには驚きましたね。

低すぎる録音レベルで録ってしまって大幅に音量を上げざるをえなくなっても、ある程度リカバリーが効くという安心感はすごいです。この音源も最後に貼り付けておきます。

 

 

 

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5

録音レベル5で、低速でポイントを通過した部分を切り抜いたものです。

1ヶ月使ったところ、鉄道走行音においては4~6くらいが丁度いいかな、という感触でした。

 

 

 

 

 

▐ 左右別々の入力レベル調整 


個人的に嬉しかったのが、左右別々に入力レベルが調整できる機能。

入力レベルが左右で微妙に異なるのが悩みでしたが見事に解決してくれました。

(左右のマイクでコードの長さが違うからかな?)

 

編集で片側だけ音量を上げ、必要ならリミッターを入れるなどの本来不要な調整ともおさらばできそうです。

 

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調整ツマミ

 

外側だけ引っ張ると、別個で回せるようになります。

 

これ、少し回りやすいのが欠点かなという感じです。ただでさえ出っ張っているので、カバンの中に迂闊に入れておくと勝手に回っていたりします。片側だけ動くようなことは今の所ないので、そこは助かっていますが。

構造上無理なお願いかもしれませんが、動かないように保護できるカバーなんかがあればよかったなと思います。

 

 

 

 

▐ アプリ 


説明書の写真にもちらっと写っていましたが、なんとこの録音機アプリから管理ができるんですね。これがかなり便利。

 

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PCM-D10っぽいアイコン

REC Remoteというアプリ。

 

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アプリ画面

開いてみると、こんな画面が出てきます。このアプリとBluetoothを使って、録音機とスマホが接続できるみたいです。

 

…初回の設定時は録音機側から操作が必要になるのですが、一度設定してしまえば録音機を全く触らなくても接続できるようになります。

 

自動接続の機能は無いので(これのせいでAppStoreの評価が異様に低かったです)、録音機の電源を消したりして接続を切ってしまうともう一度接続が必要となります。

不便だとは思いますが、電池残量もアプリで確認できるので、心配の無い電池残量であれば基本的に電源はつけっぱなしでも問題ない気がします。(私はそうしています。)

 

簡単に手の届かない場所に録音機をセットしたとしても後から録音開始できる、というのは私にとって本当に強い味方です。

 

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待機画面

 

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録音中


録音機のホールドをオンにしていてもスマホから録音開始が可能なため、入力レベルさえ気に掛ければ誤操作の心配も無くかばんに突っ込めるのが嬉しいところですね。

 

ありがちな「きちんと録音できてるか確認したいけど、録音機に触るとノイズ入るから出来ない」みたいなのが無くなるだけでだいぶストレス減ります。

実際録音できてなかった時の絶望感すごいですからねあれ。

 

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設定盛りだくさん

録音レベル以外の基本的な操作も可能です。(録音中に変更できるかは怖くてまだ確認していません…)

 

アプリを入れることによってスマホが録音機の子機と化します。マジで革命。とてつもない便利さを手に入れてしまいました。

 

 

 

 

▐ 感想 


買ってよかった。もう前使っていたものには戻れないかもしれません。(

 

以前使っていたものに比べ、低音から高音までのバランスがかなり良好です。強いて言うならほんの少し低音が強いかな。

全体的には「聞いたまま」をしっかり捉えてくれていて、以前のようにイコライザを通さずとも満足できる音になっていてさすがです。

 

未だマイク付きの状態でしか使う機会がないので、早く内臓マイクの出番が欲しいです。楽しみで仕方ありません。

 

 

素晴らしい機材を手に入れたので、あとは収録や編集の腕を磨いてさらに上を目指していきたいですね。

 

 

 

 

▐ 音源 


最後に、実際に録ってきた音源を公開します。

(本当はもっといい音源があるはずなのですが、見つけるのが面倒なので気が向いたら編集して追加します。)

私の使い方は一般的ではない特殊な使い方かもしれませんが、環境音として少しでも参考になる音源が録れていれば幸いです。

本体マイクではまだ録音していないので、録音する機会があれば音源を公開します。夏場は踏切警報音とか録ってるタチなので、その機会になるとは思いますが…。

 

 

西武9000系 モハ9603 元加治~仏子 走行音

録音レベル 5

マイク BME-200(Adphox)

2019.03.07収録。編集は増幅(+約3db)のみ。車両中央部にて。

 

 

都営5300形 5311-8 三崎口~三浦海岸 走行音

録音レベル 1

マイク BME-200(Adphox)

2019.02.15収録。編集は増幅(+約25db)のみ。車端部にて。

 

 

高松琴平電気鉄道3000形 300 仏生山~太田 走行音

録音レベル 3

マイク BME-200(Adphox)

2019.04.07収録。編集は増幅(+約7db)のみ。車端部にて。